スカラ座 ドン・カルロ

何とか出かけることができました。1週間ずれていればとても無理だったはずですが、これもお釈迦さんのお導き。

ガッティの指揮するドン・カルロボローニャの来日でも神奈川県民で聴きましたが、あれはまだ20世紀だった頃。主役はクピードでした。こんどはヴァルガス。声の響きがポジションで変わらないのがいいです。

パーペのフィリッポ王は知的な王のイメージで、さすがです。カロージのエリザベッタは美貌、美声。対するザジックのエボリは声と顔の迫力で期待通り。
(歌詞の内容と合わない、ということはいいません・・・)

ロドリーゴのイェニスはビジュアルにも声質的にもぴったりな感じでした。

演出は、スカラ座よ、おまえもシンプル路線か、といいたくなる大道具ですが許容範囲かな。直前のBS放送で予習していたので驚かずにすみました。衣装はクラシカルなので、やや救われますが、民衆の衣装は現代風なのは何かを意味するのでしょうか。

変わったアイデアとしては、カルロ、エリザベッタ、ロドリーゴは少年少女時代を思う場では黙り役の少年少女が登場。

ドン・カルロは実演では二期会とか藤原とかで見た記憶が。来日では上に書いたボローニャの引越しを。LP〜CDはサンティーニ、ショルティカラヤン、DVDはムーティ、パッパーノと聴いてきました。ガッティのは激しすぎもなく重すぎもなく、で聴いたことのないアバドのと似ているのかな、と思いましたが、果たして。。

最後に、過去の作品の構図を変えずにお囃子をスカラ座の名前にして久々の北斎漫画です。