サマーミューザ ジョナサン・ノットの春の祭典

真夏に春の祭典を聞いてきました。
オーケストラは東響、指揮は契約を延長したというジョナサン・ノット氏。

数人の方達と同行したのですが、中には東響は久しぶりだけど質が疑問で、という耳の肥えたベテランさんも。
(関係者の方がお読みになっていたら申し訳ございません。)

私は別のオーケストラでノット氏のマーラーを聴いたことがあり、シャープな指揮に期待していました。
で、期待は裏切られませんでした。

前半は浄められた夜。15×2の弦楽の案配の良いアンサンブル。外の暑さのほとぼりをさましてくれました。

で、後半の春の祭典、舞台上いっぱいの楽員がノット氏の明快な指揮で集中力のある演奏を披露してくれました。

終演後、楽団員が引き上げても拍手は鳴りやまず、ノット氏が舞台に呼び出されていました。

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日生劇場でノルマ

日生劇場でノルマを聴いてきました。

舞台装置はすっきりしていて色合いもいいし、オーケストラの東フィルも指揮者のおかげか、絞まった感じで好印象。

何よりも主役のデヴィーアさんの声が素晴らしく、ビジュアルも良かったです。

(あとで確認したら、なんと69歳。美魔女さんですね。)

リオーネ氏も周りの影響からか幕ごとに段々と調子を上げているように感じました。

日生劇場は音響はデッドだと思いますが、雰囲気があります。

立地も良いし(新国立がここに来て欲しかった)改めてオペラに向いた劇場だと思いました。

新国立劇場でジークフリート

新国立劇場ジークフリートを聴いてきました。

建物の入り口や切符改め場所には多くの警備員が立ち、警備犬も動員されていたので、
日本もテロ対策のレベルを上げてきたものだ、と思っていましたら、
昨日は皇太子の来臨があることを開幕前のアナウンスで知りました。

さて、中身ですが今後の公演に行かれる方にはノイズとなりますので詳細は控えますが、良かったですよ。
長時間で緊張が緩む箇所もあるのですが、聴き通しました。

小鳥達以外の配役は皆が来日の、多分ギャラも高そうな面々。
立派な声です。オケは東響、指揮は飯守さん。
ずしりとした音と繊細な音の対比を楽しみましたが、ホルン隊はゲネプロが足りなかったようです。

演出は以前のポップな「東京リング」よりはやや古典的なものです。初出は時代的にはこちらが古いからなのかも。

さきほど公式な動画も見つけましたのでリンクをお知らせします。雰囲気が分かると思います。

https://www.youtube.com/watch?v=yg8HAZtYBTw

川崎ミューザで学生オーケストラのマーラー

川崎ミューザで、音楽大学フェスティバル・オーケストラのマーラー6番を聴いてきました。
2月にN響ヤルヴィの同曲を聴いたのですが、チケットもリーズナブルなのでこちらも聞いてみたわけです。

こういう曲は学生オーケストラの方が練習量が多いから上手い、という説を聴いたことが有ります。
もちろん天下のN響より上手く聞こえたわけではありませんが、個人的には十分に楽しみました。

2楽章と3楽章の順番がよく聞くバージョンとは違いましたが、楽章の並びが違うと
こうも印象が違うものか、ということを発見するのもおもしろい体験でした。

ランメルムーアのルチア

新国立劇場で「ルチア」を聴いてきました。
今回はお財布に優しい席でスター歌手のベルカントを堪能できました。ありがたいものです。
ソプラノ、テノールバリトンの三名さんが声もビジュアルもよろしく、指揮者も絞まった音楽づくりをされていたと思います。
生首が出てくる演出にはどきりとしましたが、装置も照明も綺麗で常識的でした。
モンテカルロ歌劇場との共同制作とのことで、共同プロジェクトが成功したのだと思います。

パーヴォ・ヤルヴィ指揮 N響のマーラー

みなとみらいホールでパーヴォ・ヤルヴィ指揮N響マーラー交響曲6番を聴いてきました。
みなとみらいの立地は、都心からは距離があるせいか8割程度の入りに見えました。

が、舞台上には(多分エキストラを含めて)大人数のオケが勢揃い、力のこもった爆演を堪能させていただきました。
さすがN響、あるいはヤルヴィの力量か、マーチっぽい音楽と時々切り替って流れる優しいメロディーの対比が印象的でした。

ホルン隊も滅法上手いし、低弦の響きもヴィオラの響きも厚くて、ああ、オケはこうでなきゃ、と思いながら、各種楽器を使い分ける打楽器隊の動きを観察しながら聴いていた次第です。

追記)
事後にヨーロッパツアーも成功裏に終わったとの記事を読み、ベルリンでの録画も拝見して感銘を深めました次第。

二期会 ナクソス島のアリアドネ

日生劇場ナクソス島のアリアドネを鑑賞してきました。
指揮はシモーネ・ヤング、オーケストラは東響。

演出は現代への置き換えでしたが前半はあまり違和感を感じませんでした。
サロンらしきところが、お屋敷あるいは高級マンションの地下駐車場につながる部屋というのは確かに、と思いました。
が、後半はちょっと違和感。無駄な動きが多いし、順番に出演者たちが電池が切れたかの如く倒れて行くのはどうなんでしょう。