藤原歌劇 ロッシーニ どろぼうかささぎ

という訳でマスク満開(?)の上野に降り立つ。

実はこの曲のストーリーは皆目知らずに聞きにきたのですが、女中への盗みの疑い、その詮議、処刑(一歩手前で解決しますが)というシリアスな内容のストーリーであるとは。

だから、冒頭の小太鼓は処刑場を意味していたのですな。露知らず、でした。

チンチア・フォルテはカターニア劇場の来日公演でルチアを聞いた人でした。美形で美声。
お目当てのシラグーサは高い音を鼻歌のように軽く出してしまう恵まれた声質。ファルセットもうまいもんです。
もっと歌う場が欲しいくらいで、聞く方としては今日は欲求不満になります。が、ようやく生を聞くことが出来たので満足です。
森山さんもフォルテやシラグーサに負けず劣らず熱演されていました。

演出はなんといってもラジコン飛行機によるかささぎ君の活躍が目を引きました。
音は出ますが、あのアイデアはナイスです。カーテンコールではラジコンを操る人が黒子(くろご)の衣装で出て来たのも面白いですね。

ゼッダ師の指揮によるロッシーニもこれで三度目。すっかり定着した感があります。