美化された二つの記憶との再会近し
昨年の暮れ近くにこんな日記を書いておりました。
http://www.doblog.com/weblog/myblog/14126/2077220#2077220
もはや不満をカコツ必要はありません。そう、グッドール指揮ウェルシュ・ナショナル・オペラのトリスタンとイゾルデがタワーから比較的リーズナブルな価格で復活再発売されたのです。
この録音は以前にレコード雑誌のCDショップの広告で見たことはあったのですが聴いたことはありませんでした。
が、約4年前に、とある出張先にてレンタカーのFMラジオでクラシック局を探したところ、とても悠然としたトリスタンとイゾルデが聞こえてきたのです。
「おぉ、なんだなんだ、誰の演奏だ?」と所要が終わっても車から降りることが出来ず、延々2時間ほど車中にいたでしょうか。
ようやく「ウェルシュ・ナショナル・オペラ、コンダクテッド、バイ、サー・グッドール」というアナウンスがあったのです。
それ以来中古盤ショップや海外のCDショップのサイトを探してきたのですが英国でも廃盤になっていたので求めることが出来ませんでした。
他の新発売のCDと一緒に発注したので届くのは少し後になりますが、記憶の中で美化されたカーラジオの音が蘇りますように。
他の新発売の・・・とは、チェリビダッケのサントリーホール・ライブ、ブルックナーの5番です。これはまだまだガキンチョに毛が生えた程度の若造だった私の記憶の中で美化された音です。
当時一世を風びし始めていた朝比奈さんの「ドッコイショ〜・ヤッコラショ〜」的なブルックナーとは違う次元の、音の層の構造が見えるような磨かれた演奏でした。
↑朝比奈さんを貶すつもりはございません。不愉快に思われた方は通過下さい。