深夜の一騒ぎ

夜、遅めの風呂に入っていたら、「ギャ」という異様な叫び声。

何事かと思えば、台所で連れがパニックになっている。ゴキが出たらしい。

「いやなのよー、このマンションに引っ越してから一度も出たことは無いのに!」

「ま、もうここに越して長いんだから、いつの間にか居ついているだろさ。」

「そんなこと言わないでよ。絶対に捕まえる。どうせ、あんたに頼んでも、真面目に追いかけてくれないから。」

ドタドタと数時間やっていた。

こういう時は黙っているに限る。私はBSオペラの「ユリシーズの帰還」を見ていた。
こちらはなんともノンビリと流れるモンテヴェルディの音楽。

突如掃除機が回り、勝ち誇ったような

「吸い込んだー!」 の声。

ごくろさん。



隠れたところに数倍は居る、と聞くが話せばまた怒り出すだろう。黙っていよう。

それにしても潔癖主義のこの連れとよくやってきたものだ。