椿姫@新国立劇場

お久しぶりです。初台にてトラヴィアータを聞いてきました。


指揮が昨年秋に驚異の超遅ブルックナーを聞いた上岡敏之さん、
演出は、ルーカ・ロンコーニ、
ヴィオレッタがエレーナ・モシュク
アルフレードはロベルト・サッカ
ジェルモンがラード・アタネッリ
です。

モシュクさんのヴィオレッタは素晴らしく、サッカのアルフレート、ジェルモンのアタネッリも好演だと感じました。3人ともこの劇場は初めてとのことで、これからも来てほしい歌手達です。

指揮にオケが乗れていないときが多いように感じましたが、上岡さんの手にかかると悲恋の物語の椿姫も、ヴェルディの他の作品のように勇ましく聞こえる時がありました。
例えば2幕でアルフレートが勢い込んでパリに向かう場面など、ああ、なるほど、椿姫はヴェルディの曲だったよね、と思うときがしばしばありました。
これはこれで興味深かったです。曲の構築性を重要に扱うとこのように聞こえるのかも知れません。

演出は色調を地味に押さえたもの。ご婦人方の衣装や髪型も地味目。舞台をスライドさせて場面を切り替えるのは効果的に感じました。
舞踏会の場の闘牛の歌では男性歌手達に歌いながらステップを踏ませていましたが、あれはダンサーにしてもらったほうが良かったのでは、と思いました。