ドボルザークの交響曲8番@映画「夜顔」

義父がああいう状態ですが、婿さんの出る幕の無い日もある訳で、ちょっと出かけて「夜顔」という映画を見てきました。私がお子様のときに名画座(今は希少絶滅種)で見た記憶のある「昼顔」の38年後の世界だそうです。

昼顔ではカトリーヌ・ドヌーヴでしたが、ここでの主役を演じるのは別の有名な女優さんらしいです。見たような気がするけれど知ったかぶりはやめて起きます。

この映画、冒頭からいきなりドボルザーク交響曲8番の演奏会の場面から始まります。その最中に主人公の老人が女性を見つけてそわそわと。

その後、老人は彼女を見失っては探す、という繰り返し。彼女が出てきたバーのバーテンから彼女が泊まっているホテルを聞き出し、ホテルのフロントからは部屋番号を聞きだし、と追いかける。が、彼女はホテルを出てしまう。しかし偶然に街中で遭遇し、昔の秘密を話すという話を持ちかけてディナーに誘う。そして緊張感あふれるディナーの場面に。

これだけのストーリーです。が、人物たちの会話と表情、それらの背景になるバーやホテルの渋い色彩。動きを抑えた落ち着いた画像、そして延々とバックに流れるドボルザーク

叙情的な3楽章と、土臭いお祭り騒ぎの4楽章。これらがなぜこの映画のバックに選ばれたのか分かりません。画像がお洒落すぎるので少し土臭さを残したかったのか。

この選曲とともに気になるのが、ディナーから女性が席を立って出て行ってしまった後に、ドア口に現れてうろうろと歩く雄鶏。なにかの象徴なのでしょうか。

そのうちに誰かが書いてくれるのに期待します。









夜顔