二期会 「ダフネ」に行ってきました。

かなり以前に2,000円の券を買っていたので、上野詣でをしてきました。この作品については全く知識もなく、録音を聴いたこともなく、(おまけに開演時間も勘違いして:笑)すれすれに会場に滑り込んだのですが、こういうシチュエーションでもオペラ鑑賞ができるのは字幕スクリーンのお蔭でしょう。

そもそも一幕オペラという知識もなく、チケットもぎりのお姉さんに「休憩はございませんので・・・」と言われて知ったという体たらく。音楽の傾向もサロメエレクトラ系の音符山盛りバージョンなのか、インテルメッツォやナクソス島のようなすっきり小編成の傾向なのかも知りませんでした。

似た時期の作品として「平和の日」の録音は持っているのですが、聴覚だけで集中するのは難しく(寝てしまう:笑)、印象が希薄です。

さて、舞台には女性ダンサー。そして音楽はシュトラウスらしくいきなりオーボエの一声ではじまり、それからは二時間弱の絢爛たるシュトラウスの音世界。

あっという間の二時間弱でした。とにもかくにもシュトラウスの音に浸る時間を得られて感謝です。青白い色を基調とし、ダンサーが活躍する視覚効果を多用した演出にブラボーです。エロティシズムが上手く表現されていたと思います。

歌手の人達も、いくらプロンプターの存在があったとしても、あれだけの歌詞を良く覚えられたものです。

若杉さん指揮の東フィルもまずまず結構でございました。音色に多少不満があったっていいんです。ここはウィーンやドレスデンではないのだから。

作品を良く咀嚼していませんので、北斎風漫画などで遊ぶことは自粛します。

(写真は夕暮れ前の西日に照らされる文化会館裏側です。)


Bunka Kaikan