TOKIO 渋谷区ドイツ祭り(?)

今年は日本におけるドイツ年なんだそうです。

それに関係があるのかどうだか知りませんが、同じ渋谷区の中にある新国立劇場とNHKホールの二つで、偶然か必然か、ニュルンベルクのマイスタージンガーの公演が同じ日にバッティングしました。この演目は3幕目がお祭りの場面ですから、まさしくTOKIOのSHIBUYAのドイツ祭り(?)

せっかくだから、ロビーでビールでも振る舞いなさいよ(笑)、と思ったりもしますが、ま、それはさて置き、私は新国立劇場の公演に行ってまいりました。一連の公演の最終日でしたので、プログラムは途中で売り切れる、というまずまずの集客だったようです。最近はチケットの売れ行きも芳しくない、と聞いていましたので慶賀慶賀。

さて、簡単に感想を。

指揮、オケ、合唱の敢闘に拍手。最終日ですから練れてきたのかも知れません。

歌手では、まずマクダレーナ(小山さん)とダーヴィッド(吉田さん)の日本コンビに拍手。

エーヴァ(アニヤ・ハルテロス)はギリシア系ですかね?。少し湿った声質でワーグナーには合う声。イゾルデ辺りを歌って欲しくなりました。

ベックメッサー(マーティン・ガントナー)は、ドタバタの演技もお疲れ様ですが、声もなかなか良かったです。演技の合間に会場から拍手が飛んでいました。これは珍しい現象です。

ザックス(ペーター・ウェーバー)は一見、ラモス・ルイを思わせる風貌。声は、うーん、と思うところもありました。声の深みが足りない。悩めるザックスになっていないです。でも、三幕の出来が良いので、ま、O.K.

ポーグナー(ハンス・チャマー)は一番期待していたのですが、最終日となるとちょっとお疲れなのでしょうか。

さて、代役となったヴァルター(リチャード・ブルナー)。この人は中声部で力んだ(リキンダ)声になる癖がとても気になりました。ミーメやヘロデ王の方が合っているか、と思いましたが、朝はばら色♪は立派に聞こえましたのでBoo〜は止めておきました。でも、また聞きたいとは思いません・・・

80年代から90年代の名ザックス歌手、ベルント・ヴァイクルの手になる演出には色々と感ずる所が有りますが、何よりも舞台が壁に囲われた感じで圧迫感があります。この装置は銚子の倉庫で保存するのは止めて欲しいです。キチンと予算を使ったのなら、これは浪費でした。


時々、過去の二回の二期会公演や、スイトナー指揮の公演を思いだしましたが、この作品の音楽の力は強いです。暑い中、まずまず満足させていただいて会場を後にしました。

持久戦です。


今日は暑かったです。