マリンスキーの神々の黄昏

さて、昨日に続き、神々の黄昏です。

ジークフリートブリュンヒルデは昨日の人達と違う人でした。
ジークフリートは少し荒い所がありますが昨日の人より声量はあったような。でも、「ハイホー」で声が出きらなかったのは残念でした。
ブリュンヒルデは力強い声の人です。

驚く無かれギービヒ族はアフリカの一族!グンターはどうやら族長、そしてハーゲンは戦士達の隊長です。
このハーゲンが今日は最高の人だったかも知れません。凛とした勇士然として、他の人を完全に喰っていました。

演出は、なんだかもう少し工夫ができそうな気がしました。葬送からブリュンヒルデの自己犠牲、ワルハラ炎上、ラインの氾濫など、ちょっと工夫が欲しかったです。

ゲルギエフの音楽は、隣人さんはブーを叫んでいたけれど、私は良いと思いました。金管が融けあった素晴しいサウンド。CDで聴く他の有名盤とは少しバランスが違う点も感じましたが、充実していました。

今日は千秋楽なのですね。カーテンコールの時にホリゾントの上に「ありがとう」の垂れ幕が下げられ、左右からクラッカーの紙が飛んでいました。

と言うわけで、まずは満足です。


これで、リングは二期会の切れ切れの上演、2002年のバレンボイム(都合でジークフリートは行けず)、新国立の4年がかりのサイクル、シティフィルのやはり4年がかりの演奏会形式、そして今回の後半2回だけ、と見て来ました。(コボス&ベルリンの来日公演は聞きたかったのですが、家庭で一番お金が掛かるときでした)

それぞれに思い出があります。共通するのはワーグナーという音楽家の強烈な個性。この人の音楽とプッチーニの音楽が今の映画音楽や劇音楽の流れに繋がっている、と思います。