マリンスキーのジークフリート

雪の中を上野に行ってきました。

演出で面白いのは4体の人型のオブジェ(エジプトのミイラの棺を連想しました)を立てたり寝かしたりして、ノートゥングを鍛える炉にもなれば、ファーフナーのドラゴンにも、ブリュンヒルデの眠る岩山にもなる、という設定。シンプルで好印象です。

ゲルギエフの指揮は全般に早めで、変幻自在に変化します。オケもよくドライブされていて唸りをあげたり囁いたり。

指揮の姿は爪楊枝(?)を右手の親指と人差し指でつまんで振るときもあれば、何も持たずに手のひらで指揮をするときも。

この人のシンフォニー等の録音での印象は、私にはハイカロリー過ぎてこれまでご縁が無かった人ですが、これからは見方を改めます。(おそらく物足りない、という方達もいらっしゃると思いますが。)

最後にようやくブリュンヒルデが起きてHeil〜♪が始まるときの音楽は素敵でした。なお、ブリュンヒルデ様はスレンダーで、しかもお美しいです(笑)。眼福眼福(^^

ジークフリートのイケメン歌手は俳優兼ロック歌手兼オペラ歌手だそうで、今は闘病中のホフマンを思わせますが、オケを突き抜ける声量が欲しいところです。

ミーメ役が時々立派に聞こえるのでパンフレットをみればオテロも歌う歌手だそうで。ヘルデンテナーのミーメって珍しいですねぇ。。。

ともかく、私には満足のいく公演でございました。明日は神々のたそがれ。楽しみです。

なお、このリングサイクルは2006年の10月にコスタ・メサ(LAの南ですね)でも演じられるそうです。あちらの音楽好きのメル友に教えておかなきゃ。
(でも、彼等は中西部在住ですが・・・)